MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)男子展望
いよいよMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)が明日9月14日(土)に迫りました。
MGCとは
東京オリンピック2020陸上マラソン競技の代表選考レースです。
上位2名に代表権が付与されます。
出場者一覧
30名で代表2枠を争います(34名中4名出場辞退)。
コース
東京の明治神宮外苑のいちょう並木を、絵画館に向けてスタート。
四ツ谷~水道橋~神保町~神田~日本橋~浅草雷門~銀座中央通り~新橋~芝の増上寺~日本橋~神保町~皇居前(二重橋前)と巡り、明治神宮外苑いちょう並木へ向けて足を運ぶというコース構成となっています。
注目選手トップ5
27名の出場予定者から独断と偏見で、トップ5を選出しました。
①大迫傑
所属:NIKE
ベストタイム:2時間5分50秒(日本記録保持者)
記録的な面から見るとやはり大迫選手でしょう。
しかし、前回の東京マラソン2019での途中棄権を見ると自信を持って太鼓判を押すことはできません。
東京マラソンでは、異常な寒さがゆえの途中棄権とのことでした。逆に今回は9月とはいえ、まだまだ日差しが強く、体感温度が高くなることも予測されます。そのような状況にどの程度大迫選手が対応することができるのかがキーになります。
②設楽悠太
所属:HONDA
ベストタイム:2時間6分11秒(日本歴代2位)
大迫選手同様に記録の面で見るのであれば、この人も忘れてはいけません。
出場選手も少なく、序盤のスローペースも予測されますが、この人が前半を引っ張る可能性も出てきます。
うまく前半である程度のリードを確保できれば、設楽選手がそのまま単独走で逃げ切るなんてこともあり得ます。
どの位置取りでレースを運ぶかがキーとなるでしょう。
③井上大仁
所属:MHPS
ベストタイム:2時間6分54秒
タイムでは大迫選手・設楽選手に若干劣りますが、2018年のアジア大会で金メダルを獲得しています。最後のデッドヒートはその強みを存分に生かした走りをすることができました。アジア大会チャンピオンとして、自信を持って出場してくることでしょう。
井上選手の強さは、何といっても”折れない強い心”です。ラストまでトップ争いに加わり、競った場合には、井上選手が優勝して五輪代表を決める可能性もあります。
④服部勇馬
所属:トヨタ自動車
ベストタイム:2時間7分27秒
陸上ファンとしては知らない人はいないでしょう。東洋大学時代から設楽選手や弟の弾馬選手らと東洋大学の一時代を築いてきた選手です。東洋大学時代には箱根の華の2区で2年連続となる区間賞を取ったこともあり、実力も兼ね備えています。
ややおとなしいレース運びをする印象ですが、ペースの変化にも確実に対応し、虎視眈々とトップを狙っています。スタミナはトップレベルです。大迫・設楽・井上選手に食らいついていくことができれば、優勝のゴールテープも見えてきます。
⑤堀尾謙介
所属:トヨタ自動車
ベストタイム:2時間10分21秒
ダレコレ?
そう思われる方も多いかと思います。
実は、東京マラソン2019の日本人トップ選手なのです。タイムも2時間10分21秒と好タイム。東京マラソンでは終盤はかなり辛そうにレースを進めていましたが、粘りの走りで全体の5位入賞。日本人ではトップ。しかも当時は中央大学の学生。社会人1年目という新しい環境でのスタートとなり、その影響がどの程度あるのか心配はされますが、前回の東京マラソン時のような粘りの走りができれば優勝は難しくても2位以内に入る可能性は十分です。
ゴール予想タイム
明日のレースは好タイム保持者が多く、混戦が予想されます。前評判通りの結果になるのかそれとも伏兵選手が最初にゴールを駆け抜けるのか、全く予想が立ちません。
しかしながら、好タイム保持者が多いだけに、序盤の各選手の牽制によるスローペースが予想されます。約35km前後からのラストの駆け引きになるかと思います。
記録的には前半のスローペースが影響し、良い記録は望めないような気がしています。
おそらく2時間9分半ば〜10分台のフィニッシュとなるではないでしょうか。
いずれにせよ、東京五輪2020に向けて、とても楽しみなレースになりそうですね。